vol.5 ラリー中にボールが浅くなる ②


前回は深く打ちたいけど浅くなってしまう、

体のメカニズム的なお話をしましたので、

今回は体の動きのポイントについてお話したいと思います。


では、今回も早速行きましょう!


◯ 細かく分析してみよう


打ったボールが浅くなってしまう。

= ボールが深く飛んで行かない。


その原因は2つです。


①弾道が低い。 (直ぐに着地する)

②失速する。 (伸びがない)


①の場合は、

物理的にラケット面の角度を上に調整できれば解決できます。

(コントロールについてはまた別の話ですが…)


②の場合は、

ここからさらに原因が2つあります。


⑴ バックスピン(逆回転)がかかりすぎている。

⑵ スピンはほどほどだけど失速する。


⑴の場合は、

過度に回転がかかってるので、回転量を少なく出来れば

しっかり深く届くようになると思います。

ですから、ラケットで切るイメージから離れましょう!

(※またニーズがあれば書きます)


⑵の場合は、

ラケットコントロールの問題ではなく、さらに別の原因があります。


結構ここで悩んでいる方が多いので、掘り下げて行こうと思います。


◯ からだを使って


ここでようやく出てくるのが、前回のブログでお話しました、

「脳みそからの指令が身体全体に上手く行き届いてない」

と言うところです。

(大変お待たせ致しました!!)


身体が思ったように動いておらず、体からボールに効率よく力が伝わっていません。

それによる失速です。


テニスは筋肉の運動連鎖でボールを打ちます。

(スポーツ全般でそうですが…)

そのため、どれだけ身体の連携が取れているか?

が重要です。


足 → 膝 → 太もも→ 腰 → 胸 → 肩 → 腕 → 手首 → 手 → ラケット


恐らく試合出ている方なら、

足から腰 (下半身)、腰からラケット (上半身)の

それぞれの運動連鎖はかなり上手に出来ていると思います。


問題は…

それぞれの連動(タイミング)が噛み合っているかいないか?

下半身の動きから上半身の動きへ効率よく伝わっているかいないか?

です。


それぞれの運動連鎖がいくら上手く出来ていても、

それがタイミング良く作動していなければ、

深くコントロールできたボールを打つことはできません。


◯ 自分のからだの動きを意識する


そこで、昨日の反応レベルで打てるようにするために、

結構オススメなのが、

「ラジオ体操第一を全力でやる!」

です。


「はいっ!?」

って思う方もいるかもしれませんが…

ひとつひとつの動きは(恐らく)からだの記憶に残っていると思いますので、

恐らく意識することなく、からだは動きが取れると思います。

そこに、全力でからだの連動を意識しつつ、ラジオ体操をしてみるのです。


しっかりと動かすところと、

しっかりと脱力するところと。

全身を大きく動かすところは特に注意しながら行って下さい。

からだの動きについて、新しい発見があるかもしれません。

(※私は2つほど、発見がありました。)


某チャンネルでラジオ体操をやっている方も全力でやってますよね。

(※ 意外と動きは参考になるかもしれません)


結構しっかりとした全身運動ですので、

全力でからだを意識して動かしてみると、

上半身と下半身の連動が少しお分り頂けるかと思います。


◯ 80% と その残り


さて、テニスに戻ります。


ボレーに入るとき、

私は上半身は腰から、下半身は足先から、同時に動き始めます。

同時に動き始めるのですが、

上半身の体幹は(極力)崩さないようにして下さい。


上半身がしっかり下半身の上に乗っていないと、

最終的なボールに効率良く力が伝わりません。


そして、上半身下半身共に、

下から上に向かって、徐々に動かして行きます。

ここの初動がスムーズに動かせれば、ほぼ80%くらいは完成です。


意外にあっさりです。


あと残りはステップワークになります。

通常の形のボレーでは、

一歩目でしっかりとボールの後ろに入り、

しっかりと軸足に重心を乗せて、

上半身をしっかりひねり、準備完了。


そして、

軸足で地面を蹴り、

しっかりとからだ全体で押すように踏み込みながら、

踏み込む足が着地する前にラケットに当てる。

という感じです。


ステップワークに関しては、

プロのボレーをスーパースローで見ると、わかりやすいかもしれません。


◯ その時ラケットは?


ちなみに今回の深さを求めるボレーを打つ際のラケットワークに関しては、

上記で示した様に、

「ラケットに当てる」

です。


では、なぜ「打つ」ではないかと言うと、

これも言葉のマジックの部類に入るのですが、

「打つ」と言う言葉が耳に入ると、

ラケットでボールを叩きに行って、ボールに勢いを持たせる。

と言うスイッチが入りがちです。

(※ レッスンでもここにハマる方は半数以上います)


そこで打ちに行こうとすると、

手だけ、腕から先だけがからだ全体に対して先行してしまい、

どうしてもからだの連動から外れて、腕固有の動きだけになりがちにです。


そのため

「打つ」

と言う意識は外して、

「当てる」

としました。


感覚的には

「ボールを掴む」

くらいでラケットに当てる意識で良いかと思います。


◯ 深く打つのに大切なのは


からだの連動とステップワークです。

(※ラケットワークはほとんど意識しないでも良いです)

要は、下半身の動きが大事になります。


上半身に関しては、

しっかりラケット面にボールを当てられれば充分ですので、

ラケットワークはさほど大事ではありません。


深いボールを打つためには、

「からだの勢いでボールを押す」

ことがポイントです。


いかがでしたか?


意識することが多いかと思いますが、

このからだの連動に関しては、

ボレーだけでなくテニス全体で使えるものですから、

是非今後も引き続き意識して行ってください。


今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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