伸びるボールが打てない。
vol.13で書きました、
打った後にボールが失速するに続き、パターンの2つ目。
回転がかかり過ぎて失速してしまう。
回転とはもちろんアンダースピン(逆回転)の事です。
アンダースピンがかかり過ぎて失速してしまうと、
前回同様、ボールがバウンドしてから、適度な高さに跳ねるため、
ストロークを踏み込んで打たれてしまうことが多くなります。
せっかくネットを取ったにもかかわらず不利になってしまうため、
試合を有利に進めて行くにあたって、なんとか解決したい問題です。
では、なぜアンダースピンがかかり過ぎているのか?
さあ、現状把握です!
アンダースピンがかかりすぎている。
➡︎ボールとラケットとの接触時間が長い + ボールに対してラケットの動きが速い。
となります。
ボールとラケットの接触時間が長いのは、
身体からボールにエネルギーを伝えるには大事な要素で、
ボレーに関しては好ましい事なので、その感覚は続けて欲しいところです。
そのため、もう一つの要素である、
ボールに対してのラケットの動き、を変えていきたいところです。
では、この動きの要素に関して、どんな項目があるのか??
a. ラケットスピードが速い。
b. 手首を使い過ぎている。
この2つです。
さあ、1つずつ見ていきましょう。
◯ ラケットスピードが速い。
ラケットスピードとはあまり聞き慣れない言葉だとは思いますが、
表現をわかりやすくするため、今回は敢えてその言葉を使って行きます。
ボレーを打つにあたり、適度なアンダースピンは欲しいのですが、
回転量が必要以上になってしまうと、打ったボールを失速させてしまいます。
必要以上とは、
ボールが前に進む勢いに対して、アンダースピン量が多過ぎる、
と言うこと。
要は、
ボレーの蹴り出す勢いに対して、
構えからのラケットスピード(腕を振り下ろす速さ)が速い
ことで、
相対的にアンダースピンが多くかかり過ぎているため、
ボールが失速してしまっているのです。
そのため、解決策としては、
蹴り出す勢いとラケットスピードとのバランス
を取れば良いのです。
蹴り出しのエネルギーの動きは、
「後ろから前」
ラケットスピードのエネルギーの動きは、
「上から下」
ボールを打つ瞬間のボールとラケットの接触時間が長いので、
「後ろから前」のエネルギーが、「上から下」のエネルギーに必要以上に変換されてしまい、
相対的にアンダースピン量が多くなり過ぎて (エネルギーを変換し過ぎて)、
ボールが失速してしまうのです。
伸びるボールを打つために、
ボールとラケットの接触時間は減らしたくないので、
ラケットスピードを調整してください。
敢えて1つだけご提案するとすれば、
ラケットの移動距離を短くする (コンパクトに振る)
ことです。
そうすることで、
ラケットスピードが上がるまでにボールを打つ事になりますので、
必然的に打つ時のラケットスピードは下ります。
あくまで解決策の1つですので、他の良い方法で解決しても良いです。
では、もう一つの項目に行きます。
◯ 手首を使い過ぎている。
ボールに回転をかける、
と言うと、真っ先に力尽くでラケットスピードを上げる方が多くいます。
その時に1番多い事象が、
ラケットを手首を使って振る
事です。
この原因のほとんどは、
腕はほとんど動いていないのに、
ラケットヘッドは物凄い音を立てて動いている、
(ラケットスピードが上がっている)
と言う事です。
手首の動きとしては、
手のひらを「バイバイ」する様に手首が横に動いて(回転して)いる。
ボレーの時は、
腕や手首の動きに対して、
ラケットの動きは相対的にほとんど差がない事が理想的であり、
伸びるボールを打つためには、
手首を使うのは、可能な限り控えて頂きたい要素です。
そのため、解決策としましては、
この手首の動きが抑えられれば、ボールの回転をかけ過ぎる事はなくなるので、
手首の動きに注意してください。
こちらも敢えて1つだけ練習法をご提案。
利き手はグリップエンドを持っていると思いますが、
もう片方の手を距離を空けて握る。
もしくは、ラケットのスロートを握って、ボレーボレーやショートラリーをしてください。
手首を自由に動かすことを遮れば、自然と手首の動きは矯正されてきます。
最初は窮屈で慣れないとは思いますが、是非やってみてください。
ただ、1つ注意して頂きたいのは、
絶対に手首を固定しないでください!
固定し過ぎるのもボールの失速に繋がりますので、
手首はフレキシブルに、力を抜いてラケットを支えるように、
自然にグリップしてください。
パターン2はここまでです。
続いてパターン3に行きたいのですが、
またまた今回の内容が長くなってしまったので、次回にしたいと思います。
◯ 今回のまとめ
伸びるボレーを打つには…
ボールの回転をかけ過ぎないために、
・ラケットスピードをコントロールする。
・手首を動かし過ぎず、リラックスしてラケットを支える。
今回はいかがでしたか?
少しずつ伸びるボールが打てる氣がしてきませんか?
次回は伸びるボール最終回ですので、
楽しみにしていてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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