このシリーズも最後になりました。
伸びるボールを打とうとして1番多い原因となるのが…
ラケットを振り過ぎてしまう。
あれ、どこかで聞きましたね。
そうです、実は前回のパターン2と同じ言葉で表現されています。
ただ、前回との違いをお伝えすると…
前回は「バイバイ」をするように横に動かしていましたが、
今回は「ボールを投げる」ように手首を縦に動かしています。
これ、似ているようでだいぶ違います!!
もし、打つ時はラケット振らない方が良い、と周りの方に言われたとき、
テニスのショット(ストロークやサーブを含む)では、
様々な場面で誤解されがちな言葉の表現です。
あなたの周りの上手い方がこの表現を使う時、注意して聞いてください。
もしくは、必ずどっちの方向に動かすのですか?と聞き返してください。
絶対に「ふーん…」と聴き流さないようにしてください。
もし、この言葉を捉え間違えると、
「そもそも」で全く違う動きですので、
クセが付いてからですと、また元に戻すのに時間がかかり、
場合によっては振り出しに戻らなければなりません。
そんな時間は過ごしたくないので、
是非、ひとつひとつの言葉を大切に扱ってください。
さて、最初から話が逸れてしまいましたので元に戻しますが、
やはりバウンドしてから勢いが増すようなボールを打つには、
まずボールに勢いを与える、という事が必要です。
そこでしっかりボールに勢いを与えるために、
腕力で押し込んで打っている(手首を縦方向に使ってしまう打ち方)のをよく見かけます。
確かに腕力で押し込むと勢いは出ますが、
コントロール性に欠けます。
恐らく、バウンドさせる位置を安定させる(ピンポイントで狙う)のが難しいですし、
打つタイミングを間違えると、ふかしてアウトする可能性が高くなってしまいます。
では、どうやって調整していけば良いか、掘り下げて行きましょう。
という事で、現状把握から。
◯ 手首のかたち
もし、力で押し込む打ち方が踏み込みによって加えられた勢いなら、
まだ踏み込み量を調整すれば解決します。
しかし腕力(手首のスナップ)を使って打っているとなると、
(決め球や高いボールの場合はこの打ち方でも可能ですが、)
通常の対ストロークやボレー戦では、改善が必要となります。
では、どう直せば良いか…
早速答えに行きます!
手首は「真っ直ぐ」もしくは「少し内側に曲げる」こと。
そしてその形を維持してください。
ただ、形を維持すると言っても、1番やって欲しくないのは
手首をガチガチに固定する事
これは前回でもお伝えしましたが、
腕の柔軟性が失われてしまうことで、
ラケットから飛んで行くボールにエネルギーが上手く伝らなくなりますので注意してください。
そして、その手首の形を維持する際に、
もう一つ注意して頂きたいのは、
「手首が真っ直ぐ」の時と、
「手首を内側に曲げる」時では、
「打点が全く違う」という事です!
試してみるとよくわかると思いますが、
恐らく今までよりもタイミングを待って、
更にボールを引きつけて(=タイミングを遅らせて、打点を遅らせて)打つ事
になります。
目安として、
🔴 手首がまっすぐの時は、
・コンチネンタルグリップで
打点は身体の正面(背骨ラインから利き手側の肩の間)辺り、
・イースタングリップで
打点は身体の正面(背骨のライン)辺り
🔴手首が内側に曲がっている時は、
・コンチネンタルグリップで
打点は身体の後ろ(利き手側の肩から更に後ろラケット半分くらい)辺り、
・イースタングリップで
打点は身体の正面(背骨のラインから利き手側の肩の間)辺り、
になります。
そのためグリップの位置によっては、
最初はとても違和感があると思いますが、
ボレーの安定化を図るためにガンバッて慣れてください。
◯ そして距離感。
ここは以前に書きましたvol.4を参考にしていただきますが、
vol.4ではステップワーク(下半身)についてですので、
加えてもう一つ大切なラケットワーク(上半身)の話をしたいと思います。
さて、伸びるボールを打つために、
ボールのスピードと回転量の話は切り離せません。
スピードと回転量は相反する関係ですので、
回転量を上げればスピードが遅くなりますし、スピードを上げれば回転量が落ちます。
手首を縦に使う事なく、ある程度スピードを確保しつつ
失速する事なく、ある程度の回転量を保ちたいですね。
そうした上で伸びるボールを打ちたいのですから、
ここでは欲張って…
スピードも回転量も更に上げていく動き
をしていきたいと思います。
そこで例外的に外部からエネルギーをもらって来ます。
「蹴り出しの強さ」と「ラケットスピード」
の2つです。
ここで注意していただきたいのが、蹴り出しの強さもラケットスピードも
コントロール出来るようになってからお試しいただきたいのです。
これらの微調整が出来ないと、
変化させるパラメータの因子が多すぎて、余計に暗闇に入っていってしまう可能性があるからです。
という事で、伸びるボールと距離感は、
・蹴り出しの強さの強弱、 (フットワーク)
・ラケットスピードの加減速、 (腕)
・ラケット軌道の角度、 (ラケットワーク)
・ラケット面の角度、 (ラケット)
・グリップの握る強さ、 (手)
これらの因子によるエネルギーの交換(組み合わせ)で決まり、
これらの組み合わせを1つずつ微調整し、あなたに最適な答えを導き出します。
そのため、たくさんチャレンジして打ちまくってください。
もしわからない時はお問い合わせフォームからご連絡ください。
さて、最後にまとめです。
◯ ここまでくれば…
ここまで伸びるボールを打つ事に関して、
3つのパターンについてお話ししてきました。
全てにおいて共通していくのが、
🔴 蹴り出しのタイミング
🔴 ラケットスピードのコントロール
🔴 オリジナルのラケットワーク
が出来ると伸びるボールが打てるようになりますので、
是非ともチャレンジしてみてください。
それでは今回はここまでにいたします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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