vol.16 ポーチに出てミスするのが怖い


試合で勝ちたいですから、なるべくミスをしたくはありません。

そして、ポイントを失うのはもっとしたくはありません。


そもそもですが…

「なぜポーチでミスするのが怖いのか??」


頭ではわかっている事だと思いますが、

「試合中にミスをしない事は、ほぼあり得ません。

  もしくは可能性としてはかなり低い事です。」


誰しもミスは必ずします。

プロでもします。


では、なぜ怖いのか?


結論から言います。

いつかミスするとは分かっていても、

脳みそがミスをする事自体を許さないからです。

(許していない方がコート上では多く見受けられます。)


言い換えると、

ミスした自分を許せないのです。

・なぜこのボールをミスしたのか。

・なぜこのタイミングでポーチに出たのか。

のように。


少し噛み砕いて行きますと、ミスをするのが怖くなってしまうのは…

過去、ポーチに出てミスをした感触や残像などが鮮明に残っていて、

また同じミスを繰り返してしまうのではないか、と思わせていたり、

この後ポーチでミスをしたら、ポイントは次へ進むけど、

嫌なイメージも氣持ちも引きずってしまっていたり、

そもそも試合の流れを失うのが怖い、

など、色々あると思います。


そして、1番はミスをしてしまう自分が許せないという事で、

そんな思いするよりは、出ないほうがマシ、という選択になり、

結果、もうポーチには出れない、ミスするのが怖い、という結論に至ります。


例えば、ポーチをネットに掛けた、という事実を探っていくと…

その原因は、ポーチに出るタイミングが少し遅くて焦って手を出したから。

更にその原因は、サーブがバックに入ったら、ポーチに出ようと決めていたから。

更にその原因は、相手のバックハンドリターンは、ストレートはほとんどなく、かなりクロスが多いから。

となります。


ミスした原因を掘り下げていくと、必ず自分のしてしまった事が明確になる

だからポーチに出るのが怖くなってしまうのです。


さぁ、原因はわかりました。


では、ここからポーチに出れるようになるには、どうしましょう?


このミスをするイメージや頭の中にある邪魔なものを取り除ければいいですよね。

ここからは、更にひとつずつ紐解いて、取り除いていきましょう!


◯ポーチって…


まず、ここではちょっとポーチについて、僕なりの考え方をお伝えします。


ポーチは他のショットと比べてミスヒットするリスクが高いです。


そのため、人によってですが、

1. 「ポーチで決めたい!」と積極的に動く人

2. ポイントが始まると、「ミスする」と言う言葉が頭を過ぎり、

動きが固くなったり、足に根っこが生えて動けなくなる消極的な人


必ず2極化します。 (そもそもポーチに出ない人は除外します。)


あなたはどちらのタイプですか??


実際、どちらのタイプだとしても、決して消えない悩みがあると思います。

この後、あなたの悩みの解決策を書きますので、楽しみにしていてください!


ポーチを成功させるのに重要なものは?


では、もう1つ質問をします。


ラリー中にポーチを成功させるためには、

技術的な要素と精神的な要素では、どれくらいの割合で、どちらが「重要」だと思いますか?



……


あなたの中で答えは出ましたか?


これに合ってる間違ってるはありませんが、僕は…

技術的要素 : 精神的要素 = 2 : 8 ( or 1 : 9 )

だと思ってます。


技術的な要素のところでは、

ポーチに出るタイミングやボールのコースを変えて打つなど、

細かく挙げれば「大切な」要素はたくさんあります。


要素の数で言うと、もしかしたら精神的な要素より多いかもしれません。

(この技術面に関しては、後日書きます。)


しかし、ここで聞いているのは、より「重要」だ、と言う観点です。


そう言う面では精神的な要素の方が割合は高くなると思っています。


そう、よく言われる「メンタルによる影響」です。


このメンタルは、

最近10年以内のスポーツではかなりクローズアップされるようになり、

勝敗を決するような場面では、とても重要な役割を担っています。

そのため「試合で勝つ」という事に関しては、この話題は避けては通れないものです。


実は…

もし、このメンタルによる弊害を1つでも乗り越えられるようになれば、

日常生活や仕事など、色んな場面にも活かすことができます。

是非ともそのコツをここで少しでも掴んで頂ければと思います。


それでは、更に先に進みましょう!


◯「良いミス」と「良くないミス」


先程お伝えしたように、ミスは誰でもするものです。

ですから「ミスはするもの」と言う前提でいて下さい。


要は、ポーチにはミスはつきもの、という事です。

(ただ、頭の中でミスするのが当たり前、と言うマインドセットはしないでください)


ここはかなり重要です。

と言いますか、ここが1番の「肝」です!


そもそも心の準備がないところに、突然のイレギュラーが出来事が起こるから、

人は動揺をした結果対応できず、そこにマイナスイメージと感情が定着します。


特にテニスは相手がいるスポーツですから、

完全には自分でコントロールできません。

そのため、イレギュラーな事は起こり得ます。


試合展開が進んでいく中で、この後、どのような事が起こるか?

を何パターンかイメージ出来るよう、しっかりと準備しておく事が大切です。


さて、ミスをする前提ではいますが、ミスにも2種類あります。

「やって良いミス」

「やって良くないミス」

です。


この違い、わかりますか?


ある程度試合を重ねている方なら、何となくは分かっていらっしゃると思います。


では、何が良くて、何が良くないのか…

ここまで読んで頂いた方の中で、カンが鋭い方はもう氣付いていらっしゃるかもしれません。


ここでは、

「ミスする前提でいますから、技術的なミスは仕方ないものとするのです。」

起こってしまった事はなかった事にはできませんし、どうにもならないですから。


では違いは何か…


ここまで来ればお分かりですかね?


それは…


ミスに付随する

「メンタル」と「感情」です。


ミスをした後のあなたのメンタルや感情次第で、

「やって良いミス」「やって良くないミス」

に分かれるのです!


いかがでしょう。


技術的な要素よりも精神的な要素の方が重要とお伝えした意味がわかりましたか?


「ネットに引っ掛けた!」

「フカしてバックアウトした!!」

ふつうにあり得る結果です。


なので、あまり氣にしないで良いですが、

そこに付随する

「またやっちゃった…」

「ペアに申し訳ない…」

「取り返しのつかないミスを…」

など、

あなたがこんな状態でミスによって受けた感情をズルズル引きずっていたら…

この後、いつも通りのプレーできますか?

ペアはあなたにどんな言葉をかければ良いですか??


ペアに対して「申し訳ない」と思う氣持ちは大切です。

ですが、あなたがこの精神状態でい続けるムダな時間はありません。

ペアがあなたを優しい言葉で慰めたところで、この氣持ちは元に戻りません。

むしろ、あなたの心の傷は深まるばかり。


ここはあなた自身で、この「メンタル」や「感情」を振り切ってください。


あなたの精神状態を立て直せるのは、ケアできるのは、

「あなた自身だけなのです!」


大事なことであり、本来の目的は、

「ミスを反省することではなく、試合に勝つことです!」


一瞬はミスを事実として振り返っても良いですが、

「ま、いっか!」

とイメージや良くないメンタル状態を振り切って次に進んでください。


それが「良くないミス」を「良いミス」に変える唯一の方法です。


この切り替えが素早くできるようになれば、

すぐにいつものようなプレーに戻る事ができますし、

試合の流れが変わる、と言う最悪な状況からは回避できると思います。


そのために、

「ハッ!」

っと大きく勢いよく息を吐き出すのも良いでしょう。

(僕はこうしてます。)


ただ、ペアに「大丈夫?」と要らぬ心配をかけないよう、

事前に「ミスした時はこうするよ」と伝えておく事をオススメします。


◯今回のまとめ


いかがでしょう。


ミスは必ずするものですから、心配しないでください!

ミスをしてから、あなたがどうするか?

です。

是非色々お試しいただき、自分なりの解決法を見つけてください。

そして使ってみた時の感想や、あなた独自の方法なども聞かせてください。


精神的な要素は解決しました。

技術的な要素にも触れて行きたいと思います。


しかし、今回も長くなってしまいましたので、

ここまでにさせて頂き、続きは次回にしたいと思います。


今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。

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